【必読】インビザラインとアラインテクノロジー社

目次

インビザライン(invisalign(登録商標))について

私は現在インビザラインによる歯科矯正治療を受けています。

このインビザライン(invisalign)とは、マウスピース型の矯正装置(クリアアライナーともいう。)の一種となります。インビザラインは、米国のシリコンバレーを本拠地とするアラインテクノロジー社(Align technology)によって製造販売されております。

インビザラインの商標の由来は恐らく、invisible aligner(見えないアライナー)からきているものと思われます。

日本では、ワイヤーとブラケットを用いた矯正治療(表側又は裏側矯正)が主流ではありますが、このインビザラインによる歯科矯正が最近急激に普及してきているようです。また、世界的にもインビザラインによる歯科矯正が急激に普及しているようで、患者数が現在600万人を突破したようです。

記念すべき600万番目の患者は12歳の中国人の女の子だそうです。下記の動画が600万の笑顔と題した動画となります。

このため、アラインテクノロジー社の株価もリーマンショック後に急激に上昇しております。2008年に5ドル程度であった株価は現在300ドル程度にまで上昇しているのです (約60倍の上昇)!!

また、アラインテクノロジー社は、2001年にナスダックに株価18ドルで上場した後に2002年には株価は一時2ドルまで下落しました。このように、2002年の最安値から比較すると、株価は約150倍以上の値上がりをしております。このアラインテクノロジー社の株価については別の記事で詳しく解説する予定です。

また、インビザライン(クリアアライナー)の作成方法の流れは以下となります。

  • 最初に患者のデフォルト歯列の三次元データを口腔内光学スキャナ(iTero)で取得
  • 表示画面に示された患者のデフォルトの歯列の三次元データに基づいて患者の目標歯列を決定&目標歯列の三次元データを取得
  • デフォルト歯列から目標歯列の間の一連の中間歯列(徐々に移動する一連の歯列)の三次元データを取得
  • デフォルト歯列から目標歯列までの一連の三次元データに基づいて、3Dプリンタ等で各歯列に対応する一連のクリアアライナーをメキシコで製造

また、インビザラインによる歯科矯正治療の流れとしては以下となります。

  • 毎日クリアアライナーを少なくとも20~22時間装着する。
  • 10日~14日の間隔で新しいクリアアライナーに交換する(オルソパルスを使用した場合にはクリアアライナーの交換間隔は、3~5日となるようです。)。
  • 歯列の状態によっては、アライナーが歯に付与する力を高めるためのアタッチメント(樹脂片)を歯に接着したり、歯の移動のスペースを確保するために歯を削ることがあります(0.2~0.5 mm)。

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アラインテクノロジー社について

次に、アラインテクノロジー社について簡単に紹介します。

所在地:米国、カルフォルニア州、サンノゼ(通称シリコンバレー)
創業年:1997年
創業者:Zia Chisiti氏 (創業時のパートナー Kelsey Wirth)

創業者の Zia Chisiti氏は、アラインテクノロジー社を創業するまでは、投資銀行であるモルガンスタンレーで働いていたビジネスマンとなります。 創業までのエピソードとして、Zia Chisiti 氏は、自身の歯科矯正治療でリテーナ(マウスピース)を装着していたときに、インビザラインの基本原理を着想したようです。つまり、複数の連続するリテーナを用いて歯列を徐々に移動させることで最終的な歯列を実現可能ではないかと考えたようです。その後、Kelsey Wirth氏をパートナーとして迎え、インビザラインを開発するために開発元を探したようです。こうして、インビザラインは1998年にFDA(米国食品医薬局)により承認されました。

尚、 Zia Chisiti氏 は2002年にアラインテクノロジー社を退任した後に、OrthoClear社とAfiniti社を創業しました。 Zia Chisiti氏 は、2018年までに150件の特許の発明者となっております。さらに、3つのユニコーン企業を創業した伝説のスタートアップ創業者として知られております(ご参考までに)。

アラインテクノロジーの歴史

1997年:創業
1998年:米国内におけるインビザラインの販売がFDAにより承認
1999年:インビザラインの米国での販売開始
2000年:1997年~2000年の間に1億4000万ドルの資金をベンチャーキャピタル(VC)から調達
2001年:ナスダックに上場(上場後の初値は18ドル)。IPOを通じて1億3000万ドルを新たに資金調達。3100万ドルを投じて全米でのテレビCMを展開する。
2002年:創業者 Zia Chisiti氏 が退任
2003年:Thomas Prescott氏がCEOに就任する。狙いを北米市場に絞ると共に、宣伝広告費を約1/3カットする。また、この年に初めて黒字決算となる。
2004年:患者数が17万5千人を超える(2002年の患者数は8万人)
2005年:インビザラインが日本に導入される。
2019年:患者数が600万人を突破し、現時点でも破竹の勢いで成長を続けている

まとめ

今回インビザラインとアラインテクノロジー社について簡単に紹介しましたが、如何でしたでしょうか?次回は、アラインテクノロジー社の命綱ともいうべき特許についてご紹介します。

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