こんばんは。庶民派アラフォー弁理士です。
もう夏も終盤ですが、最近の蒸し暑さには本当に参ってしまいますね。この暑さで来年の東京五輪は大丈夫なんでしょうかね。
以前の記事で驚愕の株価上昇率を続ける米国医療機器メーカについてご紹介しました。
また、別の記事において最近流行りの各ETF(VHT、DVC、VTI、VOO、VYM)のパフォーマンスを比較させて頂きました。
今回の記事では、米国ヘルスケア企業のうちの医療機器メーカを対象としたETFであるIHIについてご紹介させて頂きます。
IHIについて
IHIの基本データ
- IHI iShares U.S. Medical Devices ETF (ブラックロック系のETF)
- 資産総額:39億ドル
- 経費率:0.43%
- 配当利回り:0.26%
IHIの構成銘柄は以下となります。時価総額が大きいアボットラボラトリ社が構成銘柄のトップとなっております。アボットと言えば米国特許裁判の判例(例えば、プロダクト・バイ・プロセス(PBP)のクレーム解釈に関する事件等)でも有名な企業ですね。米国医療機器メーカにとって特許は企業価値の源泉となりますので、特許訴訟等が多くなりがちとなります。また、同社は筆者が現在注目しているデクスコム(Dexcom)のライバル企業でもあります。
IHIのチャート
IHIの過去のパフォーマンスは以下となります。
IHIの株価は、世界金融危機(リーマンショック)後の最安値35ドル(2009年3月)から現在まで240ドルまで上昇しています。IHIの株価上昇率はこの10年間で約590%の驚愕のパフォーマンスとなります。IHIは個別銘柄ではないのです。株価下落リスクが分散されたETFでこの上昇率ですので凄まじいものがあります。
一方、2008年後半から2009年前半の金融危機当時には、IHIの株価は、最高値60ドル付近から最安値35ドル付近まで40%程下落しました。一方、金融危機当時においてVTI(米国全市場ETF)の株価は、最高値77ドル付近から最安値35ドル付近まで55%程下落しているのです。つまり、IHIは金融危機当時においてディフェンシブ銘柄として機能していたのです。
IHI、VTI、VHTのそれぞれのパフォーマンス
IHIは、不況時には市場平均よりも下落率が低い一方で、好況時の株価上昇率は市場平均よりも大きくなります。以下に示すように、IHI、VTI、VHT(米国ヘルスケア企業のETF)の過去のパフォーマンスは以下となります。
上記チャートに示すように、2006年からの3つのETFのパフォーマンスを比較しますと、IHIがVHTとVTIを凌駕していることがわかります。特に、2016年前半まではVHTとIHIの株価の動きはほぼ一致していたのですが、2016年前半以降IHIの株価がVHTの株価を大きく引き離しています。
IHIの年度ごとのパフォーマンス
また、IHIの各年度の株価パフォーマンスは以下となります。注目すべき点は金融危機があった2008年と2011年以外は全て上昇率がプラスとなっているのです。殆どの米国株が大苦戦した2018年でさえもIHIの株価は15%程度の上昇率となっているのです。
まとめ
以前の記事で現在注目の米国医療機器メーカについてご紹介させて頂きました。これらの企業は革新的技術とこれを保護する特許を世界中で取得しており、将来的な成長に期待が持てるものと考えています。一方で、各企業の株価は現在割高である点やボラティリティが大きい点が懸念事項となります。この点、米国医療機器メーカを対象としたETFのIHIであればリスクを分散させることができるのです。
今日の記事はここまでとします。次回は米国医療機器メーカの特許をご紹介したいと思います。
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