【2番底は来ない?】ポートフォリオの更新と今後の投資戦略

こんばんは。庶民派アラフォー弁理士です。

ここ最近の米国株は好調ですね。S&P500指数は、一時はコロナショックで暴落前の高値から-35%程度まで下落していましたが、現在では高値から-15%まで戻っています。

一方で、実体経済の状況はどうでしょうか?米国では、いまだに各都市のロックダウンは解除されておらず、コロナの感染者数は70万人に迫る勢いとなっています。さらに、直近では新規失業保険申請数も2200万件に達しています。

実体経済と株価にはかなりの乖離があるようにも見えます。実体経済の悪化に反して株価が上昇している原因は、ズバリ今後のインフレを見越してのことであると思われます。FRBによる無制限の量的緩和(国債及び社債の買取)と政府の大規模な財政出動による影響により、今後ドルの価値が毀損されることが予想されているのですね。

通常、株価=将来EPS×PERで決定されます。企業業績が悪化すれば、将来EPS(一株利益)が減りますので、PERが変化しなければ株価はEPSの減少に応じて下落するはずです。現在の株価は直近高値から15%の下落で済んでいますが、将来EPSの下落が15%程度であれば、現在株価には妥当性があるはずです。

一方で、今回のパンデミックを通じてインフレが進行した場合には、インフレの進行が企業業績を引き上げるため、将来EPSは上昇するはずです。このように、現在の株価は、コロナショックに起因する企業業績の大幅な悪化とインフレ進行に起因する企業業績の回復との間で揺れ動いているような気がするのです。

まとめますと、今後の投資戦略では以下の2つを考慮する必要があります。

  • 企業業績の悪化
  • ドルの価値下落(インフレの進行)

一方で、今回のコロナショックによる世界経済に与える影響は計り知れないものがあります。1月で失業者が2200万人に達する事態は、第二次世界恐慌の到来を想起させます。

では、今後の投資戦略では、ロックダウンの影響を受けないと共に、インフレの影響を回避可能な投資先を選択することが妥当なように思われます。

例えば、筆者としましては、以下の投資先を現在検討しています。

  • VHT(ヘルスケアセクタのETF)
  • VDC(生活必需品セクタのETF)
  • GLD(金価格に連動するETF)
  • BTC(ビットコイン)
目次

VHTとVDCについて

VHTとVDCをおすすめする理由は、ロックダウンの影響を受けないセクターであるためです。事実今回のコロナショックでも他のセクターと比較して株価は殆ど下落していません。

VHTの現在株価は直近高値から-3%程度となっています。一方、VDCの現在株価は直近高値から-6%程度となります。ちなみに、VTI(全米市場全体を対象とするETF)の現在株価は直近高値から-15%程度となります。

さらに、以下の記事でもご紹介したように、VHT,VDCはVTIよりも過去のパフォーマンスは優れているのです。

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特に、このVHT,VDCは不況に強い銘柄となり、リーマンショックにおけるVHT,VDCの下落幅は市場平均であるVTIに比して相当低かったのですね(30%台の下落幅に収まっています)。これらの2銘柄は不況とインフレに強い銘柄となりますので大変魅力的となります。

GLDについて

次に、GLDは金価格に連動するETFとなります。GLDは株式市場が悪化するときに輝きを放つ銘柄となります。まさに有事の金となるため、不況時の資金の逃避先が金及び金ETFとなるのです。

特に、米国株の調子が悪かった2000年代にはGLDが大幅に上昇し、米国株の調子が良かった2010年代にはGLDは下落しました。2020年代はGLDの時代となるはずです。

以下のチャートは、2006年-2020年までのGLDの株価(青色)とS&P500の株価(赤色)の推移を示しています。このチャートから明らかなように、2010年代にGLDは大きく下落したものの、2006年からの両者の株価を比べると、実はGLDの方がS&P500よりも上昇率が高いのです。

GLDとS&P500の推移 TradingViewより引用

ビットコインについて

最後にビットコインとなりますが、私はビットコインはインフレ対策になると考えています。

さらに、ビットコインは今年の5月に半減期を迎えるため、価値が上昇する見込みがあるのですね。

また、現在のビットコイン価格は7000ドル程度となっている一方で、1ビットコイン当たりのマイニングコストは8000ドル程度となっているのです。

BTC価格の推移 TradingViewより引用

現在は1ブロックに対するマイニング報酬は12.5BTCとなりますが、半減期以降では1ブロックのマイニング報酬は6.25BTCとなります。このため、1BTC当たりのマイニングコストは16000ドル程度に上昇するわけです。

ちなみに、過去のビットコイン価格は、常にマイニングコストを上回ってきましたが、ここ最近は同コストを下回る価格で推移しています。

ビットコインは金と同様にしてインフレに強い金融資産として魅力があると筆者は考えています。

さらにcoincheck等の各取引所が提供するレンディングサービスを利用すれば、BTCを貸すことで配当のように利子(1%-5%)を受け取ることが可能となります。

現在のポートフォリオ

最後に現在のポートフォリオについてご紹介です。

ドルベースでの投資先ポートフォリオ

現在のポートフォリオでは、BND(債券ETF)とドルMMFの比率が51%となっているため、今後のインフレの進行に合わせてVDC,VHT,GLD,BTCの購入を進めていくことを現在検討中となります。

また、現在、石油価格が異常な安値となっていますので、RDS-B(ロイヤルダッチシェル)の株の追加購入を検討中となります(30ドル以下となれば、検討対象となります)。

運用パフォーマンス

現在の運用パフォーマンスはトータルで約-4%程度となります(ちなみに、筆者は去年の12月に運用していた株を一旦全て売却しています。上記銘柄は2月以降に購入したものとなります)。

債券やMMFの比率が高いので運用パフォーマンスは大きなマイナスにはなっていないものの、今後はBNDとMMFの比率を下げることを検討中となります。

追伸:ヘリコプターマネーについての興味深い動画があったので共有します。つい先日まではキャッシュ・イズ・キングでしたが、各国の財政出動により状況が大きく変化しています。状況によっては、キャッシュ・イズ・キングが、レイ・ダリオ氏が言うように、キャッシュ・イズ・トラッシュとなる可能性も大いにあるのです。

それでは本日の記事はここまでとします。

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