こんばんは、超庶民派アラフォー弁理士です。今日は中央銀行による法定通貨(FAKE MONEY)の大量供給に対応するための投資戦略についての記事となります。
私の人生の目標は、経済的な奴隷(ラットレース)から解放されることで「自由に生きる人生」を掴むことです。もし、私が独身であればその目標も早期で達成できたのかもしれませんが、実際には二人の子供や持ち家があり、数千万の予定債務があるわけです。
と、考えると目標達成はなかなか難しいことだと日々感じています。
今思えば、婚姻契約は将来的に億単位の債務を抱える契約となるため、まさに人生を変える重大な契約だったわけです。
一方で、家族がいるからこそFinancial Securityを真剣に考えるようになりました。
正直、独身時代は浪費癖があり、倹約なんて考えもしませんでした。
「自由に生きる人生」とは、自分が弁理士としてどう生きるかにも密接に関連しています。それはこのブログでも何回も触れています。
そのためには、弁理士としての豊富な経験を武器として高いキャッシュフローを生み出すことと、資産運用を通じてストックの価値を高めることの2つが必要であると考えています。
一方で、ニクソンショック以降の通貨の大量供給が続けば、ストックである貯金もインフレにより価値が年々目減りするわけです。政府が増税ではなく紙幣増刷によるインフレによって財政問題を最終的に解決することは既に明白です。
戦後の混乱期における政府の政策を見れば明らかなように、歴史は繰り返すのですね。
では一体どうしたらよいでしょう?
私の考えでは、円やドルのフェイクマネー以外の資産、とりわけ金、銀、ビットコイン、株式の保有が一つの正解であると考えています。レイ・ダリオ氏が言うようにキャッシュ・イズ・トラッシュとなる可能性も大いにあるわけです。
以下、金と銀について言及します。
膨張する米国政府の債務
最初に、米国政府債務の推移をご紹介します。
上記より、米国政府の債務は膨張の一途を辿っています。米国政府債務は24兆ドルに到達する勢いとなっています。
政府債務の膨張に伴い、市場には大量のドルが供給されているのです。
金価格の推移
次に、金価格の推移です。
上記は1オンス(31g)の金価格の推移を示しています。1970年初頭のニクソンショック前には1オンス35ドルだった金価格は、現在1700ドルになっているのです。
金価格は50年間で49倍にもなっています。
政府債務と金価格との関係性
次に、政府債務と金価格との関係性について考えてみます。
以下は(1オンス金価格/米国債務残高)×100億ドル(以下、金政府債務比率)の推移を示すグラフとなります。
金政府債務比率=(1オンス金価格/米国債務残高)×100億ドルの値が大きければ、政府債務に対して金価格が割高ということになります。つまり、政府債務∝法定通貨の供給量となりますので、この指標は、金価格が法定通貨に対して割高かどうかを示しています。
上記グラフでは、1980年に金バブルがあったことを示す一方、現在の金価格1700ドルは歴史的には割高ではなく寧ろ割安水準であることを示しています。
今後もコロナショックによる経済対策として市場に大量のドルが供給される場合、金価格は数倍にも跳ね上がる可能性があるのです。
円換算での金価格の推移
上記グラフのうち黄色ラインは円換算でのグラム当たりの金価格の推移となります。円換算での金価格は金バブルのピークである1980年から2000年まで20年間に亘り下落しました。その後、2000年から現在に至るまで金価格は上昇しているのです。
上記グラフのうち青色ラインは、日銀の保有資産額の推移を示しています。2012年後半から始まったアベノミクス以降、日銀の保有資産額は急ピッチで増加しており、現在600兆円を超えているのです。
つまり、日銀は、国債やETF等を市場から購入した上で600兆円もの巨額資金を異次元のペースで供給しているのです。しかも国債引受先のメインは日銀となるため、日銀は国債の購入を止めることができません。まさに、片道切符の特攻隊状態です。
このような日銀による紙幣乱発は明らかに持続不可能です。
コロナショックを発端とする第二次世界恐慌が円の終焉の引き金となる可能性があると私は考えています。
ちなみに、日本政府が財政破綻することは100%ありえません。日本国債は自国通貨建ての債務だからです。
終わるのは円の価値です。
もう一度言います。政府は財政破綻しません。
これから起こることは、円の価値の暴落です。
銀価格の推移
次に、銀価格の推移を示します。
上記は銀価格に連動する銀ETFであるSLVの価格推移となります。銀は金とは異なり、2016年以降に価格が回復していないのです。
金価格に対する銀価格の比率(金銀レシオ)
次に、銀価格の妥当性を考える上で、金価格に対する銀価格の比率を示す指標(金銀レシオ)が有効となります。以下に金銀レシオを示します。
上記グラフに示すように、金銀レシオは2011年以降上がり続けており、コロナショックの3月中旬に過去最高値の126倍を記録したのです。これは、金1gが銀126gと等価ということになります。
ちなみに長期的な金銀レシオは以下となります。
現在の金銀レシオが歴史的に異常な値であることが理解できるかと思います。しかも今年の3月に同レシオは大天井のサインを示す大きな上髭をつけているのです。
これは一体何を示唆しているのでしょうか?
読者の皆様考えてみてください。
円の暴落を見据えたポートフォリオ
コロナショックに起因する第二次世界恐慌の始まりが懸念されるなかで、なかなかキャッシュをペーパーアセットに変更するのが難しい一方で、法定通貨の価値の毀損を今後真剣に考える必要もあります。
そこで私は現在以下のポートフォリオを構築しています(現金や積立運用等を除く)。
今後の予定としては、銀ETFであるSLV、ビットコイン、金ETFであるIAUの購入を考えています。私のポートフォリオは、配当利回りは約1%程度となり、株式比率が極めて低いのが特徴となります。
しかしながら、VTIがもう少し安くなれば、積極的に株式を購入したいと考えています。
現在のバフェット指数やシラーPERを考えると依然として株価は割高ですので、買う気には到底なれないのです。REITも同様です。一方で、イールドギャップから見れば株価は妥当とも言えますので、ある程度の株式は保有しています。
例えば、以前私が推奨していたDexcomの株価は現在とんでもない水準となっています。
おそらく、バフェットも現在の株価が割高過ぎて買う意欲がないのかもしれません。
今日の記事はここまでとします。
追伸、今回の記事と似たようなことを主張している動画を見つけました(5/18公開ですので私の記事より後にアップされていますね)。
これは素晴らしい内容の動画です。
こういったコンテンツが無料で視聴できる時代なのは本当に素晴らしい。