こんにちは。庶民派アラフォー弁理士です。今週は株式相場の歴史に残るドラスティックな一週間となりました。昨日の米国株は、トランプ大統領の非常事態宣言が市場に好感され、大引けにかけて株価は大暴騰となりました。具体的には、S&P500指数は前日比9.3%の大暴騰となりました。
昨日の相場の結果を含めたS&P500の株価チャートは以下となります。
上記チャートから明らかなように、株価は、昨日の大暴騰により赤の破線に示すトレンドライン内にギリギリ留まりました。つまり、米国経済のリセッションは一旦回避され、暴落相場は底打ちとなったと判断するのが妥当な判断かと思います。
また、株価の妥当性を示す各指標の値は以下となります。
- 現在PER:20倍
- シラーPER:25倍
- バフェット指数:125%
- イールドスプレッド(国債利回り%-株価益回り%):-4.1%
尚、PERについては、コロナウイルスの影響によって予想EPSが大幅に修正されることが予想されることから予想PERではなく現行PERの値としています。
如何でしょうか?
国債利回りを考えたイールドスプレッドの観点からは株価に割安感があります。私の調べでは過去の平均イールドスプレッドは-1.8%となるためです。
その一方で、コロナウイルスの影響次第では、実績EPSが大幅に低下することが想定されるため、PERは20倍よりも割高となる可能性もあります。この場合、現在の株価のバリエーションは割高となります。
特に、今後リセッションに突入する場合には、バフェット指数は100%を下回ることが想定されます。この場合には、現在のバフェット指数が125%であることから、株価は今よりも少なくとも20%は低下することになります。バフェット指数が100%以上であれば、株価バリエーションが割高と判断されるためです。
以下にバフェット指数の推移を示します。
ドットコムバブルや世界金融危機の後ではバフェット指数は50%から75%の範囲内まで低下しているのです。例えば、バフェット指数が50%まで低下した場合、株価は今よりも60%低下します。円高の進行を考えた場合、円ベースで米国株は最大で75%下落することも想定されるのです。
まとめ
以上より、チャート上では株価は一旦底打ちし、株価は暫くの間は反発するものと考えられます。
その一方で、逆イールドのフラグが点灯している点やコロナパンデミックに伴う今後のブラックスワンの出現(例えば、米国社債バブルの崩壊やドイツ銀行の状況)によっては、世界経済は今後リセッションに突入することが想定されます。
最後に、今後のリセッション突入による金融資産のメルトダウンを回避するため、資産ポートフォリオのうち株やETFの割合を五割以下としつつ、円貨の割合を増やすことが賢明な判断であると考えます。今後の相場状況によってFRBがマイナス金利を導入した場合に、ドル円レートは大きく円高に振れることが想定されるためです。
それでは本日の記事はここまでとします。